登山記録写真  
  

関東 44  筑波山  877 m  2011年 (平成23年) 11月17日
 2008年 (平成20年) 1月31日
標高差≒650m 累積標高≒710m 単独

 ・ 西側に位置する男体山(標高871m)と東側に位置する女体山(標高877m)からなる。
 ・ 雅称は紫峰(しほう)。異称として、筑波嶺(つくばね)ともいう。 
 ・ 標高の修正について ・・・ 従来の標高は876mでしたが、実際の最高地点が1等三角点の東寄りにある岩盤にあるので実情に合わせて平成11年11月に、877mに訂正された。
 ・ 東京都心から気軽に行ける山で、西の「高尾山」に対して、東の「筑波山」。すっかり観光地化された感じ。
 ・ 日本百名山で一番低い筑波山。標高差約600m。  標高1,000m以下の百名山は筑波山と開聞岳(標高924m)の二つだけ。 
 ・ 関東平野の中で一際目立つ山で、山頂は男体山と女体山の二峰に分かれてる。
 ・ 877mしかない山が百名山に入っている理由 ・・・ 歴史と風格があるため。 広い関東平野に独立峰のように立っているその姿と万葉集にもたくさん歌われている歴史がある。
 ・ 筑波岳、筑波嶺、筑波禰、筑波乃山などの別称があり、「紫の山」の愛称もある。
 ・ この山は阿武隈山地を中心とした広い隆起帯(地球内部の働きによって地盤が隆起する地帯)の南端に当たります。筑波山の花崗岩は約6000万年間かけて12kmの深さから今の高さまで隆起してきました。筑波山は1万年あたり1〜2mという速度で隆起してきたようです。硬いマグマだまりの化石が「速過ぎず,遅過ぎず,ちょうど良い速度で」隆起したために,平野に直面する筑波山となったのではないかと考えられています。そして,隆起しながら少しずつ山麓に岩屑をふるい落としていったため,美しい裾野をまとう山姿が作られたとの研究報告がありました。
 ・ 筑波山神社とつつじヶ丘を起点に山頂へ向かうハイキングコースがあり,周回コースを行くと奇岩、怪岩を巡るコース等があり、要所に解説板があります。
 ・ 観光地としても、男体山へはケーブルカーで、女体山へはロープウェイで山頂へ上れ、手軽に関東平野の大パノラマが楽しめる。
 ・ ケーブルカー ・・・ 筑波山神社拝殿横の宮脇駅より山頂近くの御幸ヶ原まで筑波山ケーブルカーが運行されている。宮脇駅は関東鉄道などの「筑波山神社入口」バス停下車、徒歩。宮脇駅に近い「筑波神社前」への一般路線バス乗り入れが廃止されたため、路線バスとケーブルカーの乗り換えは、以前より歩く距離が200mほど長くなっている。徒歩乗り換え経路は坂道及び石の階段であり、乗り換え時間は最低15分〜20分以上必要。
 ・ ロープウエイ ・・・ つつじヶ丘駅より女体山山頂まで筑波山ロープウェイが運行されている。
 ・ トイレは、各登山口(筑波山神社、つつじヶ丘)と御幸ケ原。
 ・ 温泉 ・・・ 登山のあとは、つくば湯(筑波山を眺めながらの露天風呂)

 ・ 《 奇岩 》
 【 弁慶七戻り 】 
  ・・・さすがの弁慶も恐怖の余り、7回後戻りしたという伝説が残る、弁慶七戻り。 
   古来「石門」といい、聖と俗を分ける門。
   頭上の岩が落ちそうな状態。
 【母の胎内くぐり】
  筑波山禅定(修験の行)の行場の1つ。岩を抜けることで、生まれた姿に立ち返ることを意味しています。
  腰をかがめて、岩の下をぐるっと一周出来る。
 【ガマ石】
  元来「雄龍石」といい、傍らに「雌龍石」もあります。永井兵助が 「ガマの油売り口上」を考え出したことでガマ石と呼ばれます。
  四六のガマの伝説を生んだガマ石です。ガマの口に上手に石をなげこむと良いらしい
 【セキレイ石】
  この石の上に鶺鴒(せきれい)が留まり、男女の道を教えたといわれます。 
 【大仏岩】
  大仏様の横顔に似ている。 大仏岩 大仏のように見える岩です。高さ15メートル。
 【北斗岩】
  天にそびえ立つ岩で、天空に輝く北斗星のように、決して 動かないことを意味しています。
 【裏面大黒】
  大きな袋を背負った大黒様の後ろ姿に見える岩です。向こう側には微笑みの大黒さまがいるようで・
 【出船入船】
  元来「熊野の鳥居石」といわれ船玉神を祀ります。
  石の姿が出船と入船とに並んで見えます。石の姿が出船と入船とに並んで見えるさまからこの名がついたそうです。 
 【国割り石】
  往古諸神が集い、この石の上に線を引き、神々の行くべき地方を 割りふったといわれます。
 【陰陽石】
  高さ10mを超える巨大な岩が2つそびえ立ち、陰陽寄り 添っているように見えます。
 【高天原(たかまがはら)】
  「神様の世界」を意味し、天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る稲村神社があります
  古事記には、高天原というところに神々が姿を見せたと書かれている。 高天原は「神様の世界」を意味し、天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る稲村神社が


 《登山のメインコース》
 ・ 登山道の他、ケーブルカー、ロープウエイで其々800mの御幸ヶ原を目指した4本のコースがある。
「御幸ヶ原コース」
   筑波山神社〜御幸ヶ原 参考タイム:登り90分・下り70分>
  筑波山神社左手のケーブルカー宮脇駅から、軌道に沿って御幸ヶ原へと登る。ケーブルカーの線路と並行に杉の樹林帯を登るコース。
  筑波山神社からは最短コースで、見事な杉の大木を眺めながらの、展望がないやや急登。
「白雲橋コース」
  登山口〜女体山頂 参考タイム:登り110分・下り90分
  筑波山神社への階段右側の路地を進んで、小さな鳥居をくぐると登山道が始まる。途中、酒迎場分岐を左折して、展望のない樹林の中を登って行くと弁慶茶屋である。さらに奇岩・名所を見ながら進むと、徐々に展望も開けて、最後に岩場を急登すると筑波山神社女体本殿がある山頂に到着する。
「迎場コース」
  酒迎場分岐〜つつじヶ丘 参考タイム:登り40分・下り35分
  白雲橋コース途中の酒迎場分岐から右折して、ロープウエーつつじヶ丘駅のある駐車場に至るコース。杉と雑木の入り混じった樹林の中を行き、比較的平坦。
おたつ石コース」・・・ つつじヶ丘〜女体山頂 参考タイム:登り80分・下り65分
 つつじヶ丘の駐車場から弁慶茶屋へのコースで、ロープウエーを利用しない場合はここを登ることになる。弁慶茶屋からは、白雲橋コースと合流して女体山頂へと向かう。眺めの良い登山道で、駐車場からコース途中まで、散策気分で登っても楽しめる。
「自然研究路」 
 参考タイム:60分
 男体山を取り捲く、1周1.5kmの自然研究路(散策)コース。 筑波山の植物や地質を記した看板も設置されていて、楽しみながら歩くことが出来る。お薦めビューポイントは、男体山から南西に延びる尾根上の展望台(見晴台:富士見石)。
「女体山〜男体山」 
 参考タイム:25分
 双耳峰である筑波山の両峰を結ぶコース。中間の鞍部は御幸ヶ原と呼ばれ、ケーブルカーの山頂駅。(ロープウエーは、女体山寄りに駅がある)。
 食堂・売店・トイレなどがあって観光客で賑わう。


【山名の由来】
 ・ 聳え立つ意味のアイヌ語の「ツクバ」から来た説。
 ・ 月の神が鎮座する平野の意味から「つくは」が生まれた説などがある。
 ・ 木菟(つく・みみづく)、耳のあるフクロウの耳のようにふたつの嶺が天をツク山」。
 ・ 『古事記』には「都久波(つくば)」、『日本書紀』には「菟玖波(つくば)」と出て来るが、常陸国風土記』には「筑箪命(つくはのみこと=箪笥(衣装のはこ)を作(つく)る神の子)が自分の名前をつけて、後世に残せ」と言ったという。 
 ・ 常陸国風土記には、「むかし、筑波の縣は、紀の国と言っていたが、崇神天皇の御代、筑箪命(つくはのみこと)が国造として派遣され、自分の名をつけて、後の世まで残したいと、国名を変えた」。   


【 参考HP 】
 ・ 筑波山、筑波山神社とは│筑波山 筑波山麓
 ・ 筑波山の登山コース・概要説明
 ・ つくば市│筑波山(筑波山・筑波山神社・ハイキングコース・ロープウェイ)


                     〜 日本百名山ガイド(山と渓谷社)、フリー辞典等より

44. 筑波山 −3 

 平成23年11月17日  晴   往復路  :マイカー  マイカー: ≫、 徒歩: →
  大井IC 6:30 ≫ 那珂IC ≫ R 118 ≫ 10:00 袋田の滝 観光 ≫  那珂IC ≫ 千代田石岡IC ≫ 筑波スカイライン ≫ つつじヶ丘駐車場 13:50  → おたつ石コースで登山  →  弁慶茶屋  → 14:30 女体山 山頂 14:50 → 御幸ヶ原  → 15:10 男体山 山頂 15:30  → 御幸ヶ原  → 女体山 山頂  → 16:45 つつじヶ丘駐車場 P 17:00 ≫ 那珂IC ≫ 大井IC 19:50  

【 コメント 】

 ・ 午前中に袋田の滝を観光し、午後から帰路寄り道して、筑波山登山を行いました。
 ・ 今回は、つつじヶ丘から女体山への“おたつ石コース”で登りました。
 ・ つつじヶ丘駐車場からロープウエイを使わずに、途中までは眺めの良い登山道を登る。駐車場からコース途中までは、散策気分で登っても楽しめる。
 ・ 紅葉は真っ最中でしたが、鮮やかな赤や黄色になる木が少ないので、全体にくすんだ雑木林という感じで、今年の紅葉は色付きが悪いようです。
 ・ 途中、滑り易い大岩が連続する個所などもありましたが、しっかり整備されているので、特に危険な個所はありませんでした。但し雨上がりの時などの下りでは、スリップに充分注意が必要。
 ・ 学校登山など団体さんも大勢下山してきましたが、道幅が広かった場所で待機せずに登り続ける。
 ・ 白雲橋コースと合流して女体山頂へと向かうと、やがて弁慶の七戻りの奇岩があり、更に出船入船、母の胎内くぐりなどの奇岩が続きました。
 ・ 最後の急登を登ると、女体山の女体山御本殿があり、岩山の山頂に到着、やや霞みがかった大展望を満喫。
 ・ 休憩後、男体山目指して、一旦下り、御幸ヶ原に到着。
 ・ 御幸ヶ原(標高790m)は、男体山と女体山の鞍部で、ケーブルカーの山頂駅や土産屋が並んでいる、賑やかな広い平坦地で、観光客がまだ残っていました。
 ・  10分程で男体山に到着。
 ・ 男体山山頂にはイザナギノミコト本殿があり、北西側には測候所のような建物があるため、雄大な眺望は南面主体でした。
 ・ 秋の日の入りは早く、15時を過ぎると夕方の雰囲気の中、誰もいない頂上で一休憩。
 ・ 写真撮影後、往路を忠実に戻る。
 ・ 再度、女体山山頂に立ち寄り、夕日を撮影。
 ・ 帰路の奇岩で夕日を撮影。
 ・ つつじヶ丘駐車場に日が落ちた16時45分に到着、数台しか残っていませんでした。
 ・ “おたつ石コース”は、表登山道と比べ、途中から大岩が見られる変化に富んだ楽しめるコースでした。
 ・ 午前中の「袋田の滝」観光と、“筑波山登山”、晴天に恵まれて、気持ちの良い景色などを味わうことが出来て満足でした。

 筑波スカイラインより筑波山全景    つつじヶ丘:筑波山登山口の“がま”  生命の石
 紅葉  〃  〃
 つつじヶ岡 → 女体山 : 分岐点 弁慶 七戻り  〃
 高天原  母の胎内くぐり  陰陽石
 つつじヶ岡 → 女体山(白雲橋コース)   国割石  〃
 出船入船  赤い木の実が鈴なり  裏面大黒
 北斗石 〜 夕日  〃  〃
 屏風岩  大仏岩  女体山 山頂
 女体山 山頂より、東方面  女体山山頂より 男体山  女体山山頂標識
 女体山山頂  女体山 → 御幸ヶ原     御幸ヶ原より
 男体山 山頂  〃   タテハチョウ  男体山 山頂付近からの女体山
 セキレイ石   女体山山頂から男体山
  出船入船〜夕日  〃   高天原
 日没  夕方の、つつじヶ丘駐車場   つつじヶ丘:筑波山登山口


 ・ 
44. 筑波山 −2 

行程  平成20年1月31日  晴   往復路  :マイカー  マイカー: ≫、 徒歩: →
@ 大井IC 5:40 ≫ 谷田部IC ≫ R19→408→1→42 → 筑波山神社前 鳥居 P 7:50 → 白雲橋コース登山口  → 8:50 弁慶茶屋 9:00 → 9:50 女体山 山頂 10:10 → 御幸ヶ原 10:30 → 10:40 男体山 山頂 11:00 → 自然探求路 経由  → 筑波山神社  → 12:00 筑波山神社前 鳥居 P 12:20 ≫ 加波山神社里宮  → 加波山三合目分岐 P → 加波山神社親宮  →  加波山  → 加波山三合目分岐 P ≫ 桜土浦IC ≫ IC 大井IC 18:00  

コメント

 ・ 筑波神社の大鳥居にある無料駐車場に駐車。平日の為3台しか駐車していない。 帰りも空きがありました。(約10台可)
 ・ 約10分弱で坂東三十三箇所25番札所の筑波山大御堂を過ぎ筑波山神社に到着。お参り後、弁慶茶屋へ抜けるルートの分岐点から白雲橋コースへ進む。
 ・ 弁慶茶屋(H18年廃業撤去)の展望の良好な広場に到着。 霞ヶ浦方向を展望しながら休憩。
 ・ この先は、多いな奇岩・怪石が続く。最初に「弁慶七戻り岩」。今にも落ちてきそううな大岩が頭上に乗っかった石のトンネル。 さすがの弁慶も七回も後退りしたとの言い伝えも納得。 
 ・ 「高天ヶ原」、「母の胎内くぐり」、出船入船、裏面大仏岩、セキレイ石、北斗岩、大仏石等いくつもの奇岩を通り過ぎる。
 ・ これらの奇岩は、歴史時代以前の超古代の要素が含まれているようです。
 ・ 女体山付近まで来ると、急に残雪が増え(約5cm)踏みつぶされ凍結した雪の箇所ではスリップしそうなため、簡易アイゼンを装着。
 ・ 女体山本殿の横の階段を上ると岩のテラス、女体山山頂 877mに到着。 大眺望を満喫。西方の男体山、北方には日光連山、南方には霞ヶ浦がやや霞んで見える。
 ・ 男体山」を目指して進む。 一番有名な「がま石」の口の石を投げ入れた。
 ・ 御幸ガ原と呼ばれる大広場に出る。 ここはケーブルカーの駅のある場所で、お土産物屋や茶店が立ち並ぶ。
 ・ 階段を登り約10分程で、男体山山頂に祀られた社に到着。展望は南方向のみ。 休憩場所は狭い。
 ・ 下山は表参道に予定していましたが、自然探求路に奇岩が一箇所あったので、自然探求路に入る。以後残雪はありませんでした。
 ・ 自然探求路を下山方向へ進むうちに、次第に道筋が薄くなり、地図には記載されていない為、コンパス頼りに、筑波神社へ進む。
 ・ 途中分岐が数箇所ありましたが、案内表示は一つもありませんでした。初心者は御幸ガ原へ戻って、表登山道で下山すべきでしょう。
 
 ・ 危険箇所   特に無し。 ただし山頂付近は残雪があり、しかも凍結状態でしたので、軽アイゼンが必用です。
 ・ 自然探求路には標識がないので、戻って正規の登山道を利用した方が無難です。 

1.日の出前  6:21   2.日の出直前 6:43 3.筑波山
4.白雲橋コース登山口 5. 分岐 6.弁慶七戻り
7.弁慶七戻り 8.高天ヶ原 9.母の胎内くぐり
10.母の胎内くぐり 11. 12.出船入船
13.裏面大仏岩 14.セキレイ石 15.登山道
16.北斗岩 17.〃 18.大仏岩
19.大仏岩 20.山頂付近 21.女体山山頂より 男体山
22.女体山山頂より 筑波山ロープウエイ 23.筑波山(女体山)本殿 24.筑波山(女体山) 山頂 877m
25.筑波山(女体山) 山頂 877m 26.がま石 27.〃
28.カタクリの里 29.ケーブルカー山頂広場 30.筑波山(男体山) 山頂 871m
31.ブナ 32.立身石 33.ブナ
34.岩に入り込んだ樹木 35.ウメ 36.筑波山神社 本殿

筑波山 −1

行程  平成7年9月25日  晴   往復路  :マイカー  マイカー: ≫、 徒歩: →
 @ 大井IC ≫ 土浦北IC ≫ 筑波山神社 P → 男体山 → 女体山 → 北斗岩・弁慶七戻り岩 → 筑波山神社 P ≫ 土浦北IC ≫ 大井ICIC 6:30 ≫ 矢田部IC ≫ R140   →  → 12:00 筑波山 山頂 13:00  → P 15:10 ≫ IC ≫ IC

コメント
  ・ 約20年ぶりの筑波登山。高尾山と同様に気軽に登れる山。
  ・ 家族3人で、往復共ケーブルカー使わずに元気に登山。
  ・ 途中、店で売っていたカエルと同じ種類のカエルを捕まえた。
  ・ “植物の博物館”筑波山自然探求路を一周すると良い。

1.筑波山全景 2.男体山山頂より女体山 3.北斗岩