二百名山
北海道 |
105. |
ペテガリ岳 |
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1,979 m |
2006年 (平成18年) 8月29日(火) |
単独 |
105. ペテガリ岳
【ペテガリ岳】(ぺてがりだけ)
・ ペテガリ岳は日高山脈中部に位置する奥深い山。
・ 神威山荘からペテガリ山荘まで山越えがある。ルートが不鮮明ですが、要所要所にテープが付けられており、またツアーも多く年々ルートが明瞭になってきてる。
・ 東側に氷河期のなごりのカールを3つ持つ。登山道は東西に派生する尾根にある。西尾根はペテガリ山荘からの日帰りが可能だが、山荘までの林道が常時通行止めの状態で、一つ南の神威岳登山口から尾根を越えるので、一泊必要。
・ 北海道の日高山脈中部に位置し、日高郡新ひだか町と広尾郡大樹町にまたがる標高1,736 mの山である。
・ 日高山脈襟裳国定公園に含まれ、山頂には二等三角点(点名「辺天狩岳」)がある。日本二百名山の一つ。 A・B・Cの三つのカールを持つ。
・ アイヌ語で「回遊する川」を意味するペテガリ川の水源にあることが山名の由来。新ひだか町の静内地域では「ペテカリ岳」とも呼ばれ、山頂の立て札にも「ペテカリ」と表示されているが、国土地理院の定める山名は「ペテガリ」である。厳冬期の山頂はかつて人を寄せ付けず、遥かなる山とも称されていた。
・ 山麓へのアプローチもさることながら、山頂への道のりも、長く険しいペテガリ岳。日高 山脈の“はるかなる山”。
・ 南北に延びる日高山脈のほぼ中央に位置する日高で最も有名な山の一つです。そして今や、一般登山者にとっては最も遥かな山となりつつある名峰です。
・ 神威岳登山口にある神威山荘を起点としてニシュオマナイ川を渡り、沢登りで峠を乗越してペテガリ山荘へ向かう[峠越え]ルートです。 この場合、ペテガリ山荘で1泊するのが一般的です。
《登山のコース》 西尾根コース
・ 神威山荘 〜 ペテガリ山荘 〜 沢 〜 1,050mコブ 〜 《 西尾根 》 〜 1301mコブ 〜 鞍部テント場 〜 ハイマツ帯 〜 ペテガリ山頂。
・ 渡渉、滝を巻き、峠越え、林道歩きでペテガリ山荘へ。
・ 林道からルートに入るとすぐに ニシュオマナイ川の徒渉後、ヤブっぽい山越え。
・ 要所には赤テープ目印あり、踏み跡もある。沢登以外は普通のやぶこきのやや多い山歩き。
・ 1時間半ほど林道を歩いてペテガリ山荘、さらに9km、何度も登り返して絶景の山頂へ。
* 北海道森林管理局-登山情報
* 北海道地区 道路情報
【山名の由来】
* アイヌ語のpet-e-kari[川(水流)・そこで・廻る(曲がる)]。
* アイヌ語で “川がそこで回っている川がある山”。
(〜フリー事典、ヤマレコ、ヤマケイ等より)
* 参考HP
・ ペテガリ岳 - Wikipedia
・ ペテガリ岳 - ぺてがりだけ:標高1,736m-北海道:日高山脈 - Yamakei Online - 山と溪谷社
・ 遥かなる山「ペテガリ岳」東尾根往復 ペテガリ岳 YAMAP 山登り・アウトドアの新定番
・ ペテガリ岳 の登山、地図、天気
・ ペテガリ岳 山の最新情報、登山情報 - ヤマレコ評価用
・ ペテガリ岳の天気 - てんきとくらす [天気と生活情報]
・ 北海道 高原・山の天気 - てんきとくらす [天気と生活情報]
・ 北海道地区 道路情報
行程 |
2006(平成18年) 8月28日(月)〜29日(火) |
往複路: 航空機 |
航空機:⇒⇒、レンタカー: ≫ 徒歩: → |
B |
浦河市内 H ⇒ 13:40 神威山荘手前 → 15:05 峠 → 17:00 ペテガリ山荘 泊 |
ペテガリ山荘 4:00 → 6:00 1,050m コブ → 8:00 1,301mコブ → 9:10 ペテガリ岳 山頂 9:30 → 12:00 1,301mコブ 10:30
→ 1,050mコブ 13:20 → 13:10 ペテガリ山荘 13:25 → 15:20 峠 15:30 → 登山口 P 17:10
≫ 帯広市内H 泊 |
【 コメント 】
・ ペテガリ岳の登山口である“ペテガリ山荘”へは、静内からの立派な林道がありますが、道路崩壊等により閉鎖状態です。今後も継続のようです。
・ 15k程度なら林道を歩いて行こうと、問い合わせしましたが無理だそうです。
・ 三石町から山越え、高見ダムで静内中札線に合流、山荘に行けるルートがあるそうですが、関係者以外は鍵の掛かったゲートがあるので利用不可。 ツアー等で行くしかないようです。
・ やもを得ず神威山荘からの連絡路で入ることにしました。
・ 浦河から336、348号線を進み、元浦川林道へ進む。林道は比較的良い状態。
・ 神威山荘まで行き、約700m戻った登山道入口の路肩に駐車。
・ 林道跡を下り直ぐに、シュマナイ川を裸足になって渡る。(約20cm、10m)(登山靴を脱ぐのはこの1箇所だけ)。
・ 登山道は沢に沿ったササ藪や、沢の中を進む。要所要所にリボンがあるので見落とさないように慎重に進む。踏み跡は沢の部分では不鮮明。
・ 急登は1箇所、小さな滝がある箇所が急になっている。
滝の右岸を、枝を掴んで這い上がる。
・ やがて640mのササ藪に覆われた峠に到着、休憩。
・ 下山間もなく、なくぬかるんだ場所と、苔むした急斜面の岩沢を下る。下り急斜面の苔生した滑りやすい岩の部分に注意。
・ リボンに沿って沢沿いに進んでいくと、北の方向になりその先登りになる場所があった。おかしいと思い一つ前のリボンの位置まで戻るとリボンの左側上方約8mの崖の上の枝にリボンを発見。西方向に直角に進み、直ぐに林道跡に出られた。
・ 延々と続く林道を進み、ようやくペテガリ山荘に到着。小屋の先にはワゴン車が駐車。
・ 一つの名山を登頂した以上の神経と体力を使い果たしました。
・ 山荘にはツアー客10名と単独2人、釣り人2人の宿泊。
・ 山荘は2階建てで大きな綺麗な創り。小屋内に綺麗なトイレと台所。小屋前には湧き水の水道が二つ、冷たい水を流しっぱなし。
・ 夕食後、外に出て天を見上げると満天の星に感激。しばし見とれる。数年ぶりに天の川がしっかり確認できた。
・ 夜は2Fに4人、静かで寒さ、暑さもなく、熟睡出来た。
・ 団体さんと一緒に3時起床。朝食を済ませ、ペットボトル4本持参し、早朝4時、真っ暗な沢沿の道をライト2個で、リボンを探しながら慎重に登る。
・ リボンを見落とすと、沢を登ってしまうので注意。明るくなれば沢と道の区別が明瞭に分るので何の心配もありません。
・ 小さな渡渉が2回だけで、しばらくして尾根のやや急坂を進む。
・ 最初のピーク“1,050m”のコブで休憩。ヤオロマップ岳の展望が広がる。
・ “1,301m”のコブまで合計5回アップダウンが続く。
・ 最後、1,230mのコルで一息入れ、500mの急登を一気に登る。
・ 山頂到着、あいにくガスがかかり、展望は望めなかった。
・ 下山時のアップダウンは、かなり疲れます。
・ ようやく3時間40分でペテガリ山荘に到着。明日登頂するというグループが様子を聞きにきました。
・ 一服した後、難関の連絡路へ向け出発。
・ 往路で迷いやすい箇所をメモしたので、帰路はさほど緊張せずに、順調に明るいうちに出発地点に戻れました。
・ 今夜の宿帯広のホテルへ向け出発直後、薄暗くなった林道約20m前方に、牛くらい大きな真っ黒な熊が全速力で、体の肉をブルブルゆらしながら逃げて行く姿に唖然。車は約2〜30km位のスピードでしたが、熊の姿はどんどん小さくなり林の中へ消えて行きました。あまりの速さにビックリ。
・ 更に親子連れの鹿に遭遇。
・ 夜の車がほとんど通らなくなった236号線(天馬街道)で帯広市に到着。
* 100名山・200名山全体で、最も困難性の高い山の筆頭は「笈ヶ岳」と、カムイエクだと思います。
ペテガリ岳と鋸岳が次点、毛勝岳(夏道)や大無間山、剣岳はワンランク容易に感じました。
※ ペテガリ岳への登山口である“ペテガリ山荘”へは、静内からの立派な林道がありますが、道路崩壊等により閉鎖状態です。2007年度より神威山荘へ至る林道も神威橋付近で閉鎖され、神威山荘・ペテガリ山荘への連絡路入り口まで、約13kmの徒歩が追加になったそうで、困難度No.3以内です。
※ 危険箇所
* 増水時の渡渉(連絡路)。
* 神威山荘からの連絡路で、峠からの下り急斜面の苔生した滑りやすい岩の部分。
※ 迷いやすい箇所
・ ペテガリ山荘〜神威山荘連絡路。これで全工程の約6割以上の神経と約4割の体力を使いました。
※ 2.007年からは、元浦川林道の神威山荘手前約13kmにゲートが設置され、ここからは徒歩になってしまったそうです。
※ 2007年度より神威山荘へ至る林道も神威橋付近で閉鎖され、神威山荘・ペテガリ山荘への連絡路入り口まで、約13kmの徒歩が追加になったそうです。ペテカリ岳は増々厳しい山になりました。
※ 参考HP : あまいものこ 様のHP ⇒ ペテカリ山荘〜神威山荘連絡路(峠の沢)
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1.元浦川林道沿の競走馬牧場 |
2.シュマナイ川を裸足で渡る。 |
3.1,050m コブ付近より,ペテガリ沢 |
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4.1,293m コブ付近より,ペテガリ沢。5.“1,301m”のコブより、ペテガリ岳山頂。 6.1,230mのコルよりペテガリ岳山頂 |
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7.ペテガリ岳山頂 |
8.1,050m コブ付近より,ペテガリ沢方向 |
9.登山道 クマの糞 |
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10.キノコ(ベニタケ) |
11.キノコ(オオイチョウタケ) |
12.ペテガリ山荘 |
