関 東 | 138 | 妙義山 (相馬岳) |
みょうぎさん (そうまだけ) |
1,104 m | 2010 平成22年11月 3日(水)登頂 1994 平成 6年11月 1日(火)〃 |
単独 〃 |
---|
138. 妙義山 −2
【 概要 】
・ 妙義山(みょうぎさん)は、群馬県下仁田町・富岡市・安中市にまたがる標高1,104mの山である。
・ 妙義山は、赤城山、榛名山とともに上毛三山に数えられ、群馬を代表する山の1つ。
・ 妙義山は、いくつもの峰々の総称で、金洞山、白雲山、金鶏山を通称「表妙義」と言い、谷急山、丁須の頭、御岳等を通称「裏妙義」と呼んでいる。
・ 妙義山は、白雲山・金洞山・金鶏山・相馬岳・御岳・丁須ノ頭などを合わせた総称で、南側の表妙義と北側の裏妙義に分かれている。
・ 日本三大奇勝の1つとして荒々しい岩肌が創り出す自然景観の美しさが特徴。
・ 特に下仁田側から眺望できる金洞山(標高1,094m)は別名中之嶽と呼ばれ、親しまれてきた。
・ 金洞山は西岳・中之岳・東岳の総称。
・ 奇岩がいたるところに見られる妙義山の中でも中之嶽の景色は圧巻で、中腹を巡る第1石門から第4石門を始め、ロウソク岩・大砲岩・筆頭岩・ユルギ岩・虚無僧岩といったユニークな名前の岩石群は日本屈指の山岳美と讃えられている。
・ 妙義山の標高は、白雲山相馬岳の1,104mが最高峰で、金洞山東岳が1,094m。標高は、高くないですが関東平野を見下ろす景色はとても爽快。
・ 赤城山、榛名山と共に上毛三山の一つに数えられる。急勾配の斜面と尖った姿が特徴的で日本三大奇勝の一つである。
・ 中之岳、東岳の山塊を金洞山、相馬岳、天狗岩、玉石の山塊を白雲山と呼び、金洞山と白雲山を合せて表妙義山となり、表妙義山と裏妙義山を合せて妙義山となっている。
・ 金鶏山は、車道への落石事故防止のため入山禁止になっている。
・ 妙義山の地質は、主に硬い輝石安山岩と軟らかい凝灰角礫岩からなり、侵食に対する抵抗力の差異の結果、金洞山にみる屏風岩などの絶壁や、第一、二、三、四石門、大砲岩、ロウソク岩、筆頭岩(ひつとういわ)などの奇観がつくられた。
* 鷹戻し。
→ “あまりの断崖に鷹ですら越えられずに引き返す”。ということから名づけられたようです。
(〜フリー事典等より)
【 登山コース 】
@ 気軽に登れる「石門めぐり」、十分に自然を満喫できる「関東ふれあいの道」、中間道散策コース。
・ 一般の登山者用コース:中腹の奇岩怪石や石門群を縫うように歩く中間道「お中道」。 「関東ふれあいの道」の一部としても整備されている。
A 熟達者のみが登れる、体力と経験と度胸が必要な「山頂縦走」登山コース。
【 命名 】
妙義の名は、後醍醐天皇に仕えた権大納言長親卿が、この山を眺め、明々巍々(めいめいぎぎ)であるところから「明巍」と名付けた事が、後に「妙義」となったと言われています。
※ 注意
* 谷川岳の遭難のほとんどが、本格的な岩登りの最中に発生している。谷川岳はアルパインクライミングの道場であり、遭難を起こすのはクライマー。
* 谷川岳は岩登りのクライマーの滑落事故がほとんど。
* 妙義山の場合は、初心者や中高年ハイカーが圧倒的に多い。
* 妙義山は初心者や中高年ハイカーが手に負えない上級者コースに迷い込み、鎖場で力尽きた結果、手を離しての墜落死亡事が主体。
* 事故件数は谷川岳を遥かに上回る。
行程 | 平成22年11月3(水・祭) 快晴 | 往復路 =マイカー :≫ 徒歩: → | |
---|---|---|---|
@ | 練馬IC 5:30 ≫ 前橋IC ≫ 榛名湖畔(吾妻荘)隣:掃部ガ岳登山口P 8:30 → 9:30 掃部ガ岳山頂 9:40 → 10:00 覗岩 → 10:10 掃部ガ岳登山口P ≫ 湖畔散策 → ビジターセンター P 11:00 → 11:20 → 11:25 榛名富士山頂 11:35 → 11:55 ビジターセンター P ≫ ヤセオネ峠 12:15 → 12:45 相馬山山頂 13:00 → 13:30 ヤセオネ峠 ≫ 17:00 磯部温泉泊 | ||
A | 磯部温泉 ≫ 道の駅 妙義P 8:00 → 妙義山神社 8:10 → (相馬岳コース) 大の字岩峰 8:50 → 9:20 見晴 → 白雲山 → 10:10 天狗岩 10:30 タルワキ沢のコル → 10:45 相馬岳 11:00 → ホッキリ 11:50 → 12:50 鷹戻し → 東岳 → 13:30 中之岳 → 14:00 第四石門 → (中道コース) 本読みの僧 15:25 → 15:40 第二見晴 → 16:15 道の駅 妙義P ≫ 松井田妙義IC ≫ 練馬IC |
【 コメント 】
・ 久しぶりに紅葉の妙義山登山に出かけました。
・ コースは前回と同じ山頂縦走コースですが、今回は相馬岳から先の鷹戻し・仲之岳を縦走、石門広場から中間道で戻ることにしました。
・ 道の駅妙義 → 妙義神社 → 大の字岩峰 → 奥の院 → 天狗岳 → タルワキ沢のコル → 相馬岳 → 鷹戻し → 中之岳 → 第4石門 → (中間道) → 妙義神社 → 道の駅 妙義。
・ 紅葉シーズンの祭日とあって“道の駅妙義”の駐車場には誘導員がおり、登山者専用駐車場に案内されました。
・ 妙義神社先を右折、2分程下方の登山者専用駐車場に到着。
・ 駐車場から道の駅駐車場までほぼ直線の200m位の急階段を登りきる。
・ 妙義神社で参拝、登山カードの箱が設置してある所が白雲山への登山口で左側から登る。
・ 奥の院に到着後、直ぐに垂直な約30mの岩場をクサリに掴って一気に登りきる。
・ 最初のクサリ場にしては手応えがありましたが、岩肌の凹凸が充分あり難なく登れました。
・ やがて大展望が得られる見晴に到着、標高1,000m程度の低い山とは思えないほどの迫力でした。
・ 大のぞきからは上部を大きくオーバーハングさせてそそり立つ迫力のある天狗岩を眺め、直ぐにスラブの約30m程の長い急角度のクサリを降りる。
・ 片手で鎖を持ち、握力の加減で手の中の鎖を滑らせリズム良く降りました。
・ キレットを越えて、岩場を登り返し、天狗岩を巻いて再び急な岩場を降りるとタルワキ沢のコルに到着。
・ 中間道のハイキングコースへの分岐がありました。
・ タルワキ沢の分岐から少し登り、妙義山最高峰の相馬岳に到着。
・ 好天に恵まれ好展望の中、小休憩。
・ 相馬岳からの下りも結構急で、慎重に下る。 不安定な小石も多く、前後に登山者がいないことを確認して進む。
・ やがて堀切に到着。「危険」「ザイル必要」「上級者でも困難」とかの脅し看板が二ヶ所ありました。
・ 『この先、鷹戻し付近滑落死亡事故が多発しています。上級者でも非常に危険な箇所です。ザイル等の装備のない方は登山を自粛してください。』との標識がありました。
・ しばらく進み、やっと鷹戻に到着。
・ ルンゼ状と言って凹形状の岩の溝が垂直に落ちている25m2段の鎖場の垂直な岩場ですが、手頃な鎖が付けてあるのでさほど苦労せづに登れました。
・ ピークが判然としませんでしたが東岳を通過、中之岳に13時半に到着。
・ 狭い山頂で北端に石製の小さい「祠」がある。 パノラマの大展望が得られ、西は眼前の「西岳」から背後の「星穴岳」、北方は「裏妙義縦走岩稜線」、更に後方に「浅間山」、東は眼前の「東岳」やその先の「相馬岳)」の表妙義縦走の険しい岩稜線が連なって展望出来ました。
・ 南方向には「石門群の奇岩」、現在は登山禁止の「金鶏山」、遥か遠方に台形の軍艦型に見える「荒船山」などが展望出来ました。
・ 祭日でも縦走路での登山者は10名程度で、相馬岳を過ぎてからは二人しか見かけませんでした。
・ 下山開始。登山禁止の「金鶏山」への分岐らしいヶ所で左折。
・ 主稜のコルからルンゼに張られた鎖を辿り、ようやくハイキング客で一気に賑わう石門広場に到着。
・ 目の前に迫る大きなアーチ上の第四石門を見ながらテーブルに座り休憩。
・ 門の中から大砲岩などが見えるアングルで撮影。
・ ハイカーの喧騒が残る石門広場を後に、一旦第四石門へ散策後、中間道を東へ進み、第二見晴らしに到着。
・ 午後の逆光になった金洞山方面のシュルエットを撮影、夕暮れが近づくなか、観光客が大勢いる妙義道の駅に無事到着。
・ 約8時間の山行のうち、約4時間位は注意力を集中した緊張した登山でしたが、気分的に充実感にあふれ、さほど疲労も感じずに、帰路に着きました。
【 注意 】
・ 「山頂縦走」登山コースは、体力と経験と度胸が必要。
・ 絶対条件として、片手で鎖につかまり、30秒程度体重を支える程度の筋力があること。
・ 危険個所 : 金洞山(東岳・中之岳)、鷹戻し。 晴天時以外、特に凍結時、雨天時は非常に危険。
・ 今年、新たにステンレスのクサリの設置がなされたようで、少しは危険な個所が減ったとの常連者の話。
・ 迷路も減ったようですが、1ヶ所仲之岳からの下山路すぐのヶ所が不明瞭でした。
表妙義全景 松井田妙義より。 “白雲山・相馬岳” と “金洞山(東岳・仲之岳)”左。 “金洞山(仲之岳・東岳)” | ||
妙義神社入口 | 妙義神社 | 表示板 |
“白雲山・相馬岳”案内図 | 登山口 | 野鳥 |
妙義神社 → 大の字 | 〃 もみじ | 〃 |
妙義神社 → 大の字岩峰 | 大の字岩峰 → 見晴 | リンドウ |
見晴からの白雲山北稜と下界 | 登山ルート(見晴→大のぞき) | 見晴→大のぞき |
見晴→大のぞき | 大覗き | 大覗き → 天狗岩 |
大覗き → 天狗岩 | 〃 | 天狗岩 |
相馬岳 山頂より浅間山 | 相馬岳 山頂より仲之岳方面、遠方荒船山 | 〃 |
相馬岳 → 鷹戻し | 鷹戻し下 | 鷹戻し |
鷹戻し | 裏妙義方面 | 鷹戻し |
鷹戻し → 中之岳 | 〃 | 〃 |
鷹戻し → 中之岳 | 〃 | 〃 下界 駐車場 |
中之岳山頂より、荒船山 | 中之岳(東岳・金洞山) | 中之岳 → 第四石門 |
中之岳 → 第四石門 | 〃 | 〃 |
第四石門 (石門広場より)と大砲岩 | 〃 | 第三石門 |
大砲岩 → 本読みの僧(中間道) | 中間道より鷹戻し方向 | 本読みの僧 |
第二見晴らしからの、金洞山 |
138. 妙義山 −1 (1,104m) 平成6年11月1日(火) 単独
行程 | 平成6年11月 1日(火) 快晴 | 往復路 =マイカー :≫、 徒歩: → | 標高差約m (累計標高差:約m) |
---|---|---|---|
@ | 練馬IC 5:10 ≫ 松井田妙義IC 7:00 ≫ 7:10 妙義神社前 P → 妙義神社 → 大の字岩峰 → 奥ノ院 → 見晴し → ビビリ岩→白雲山→玉石 → 天狗岳 → タルワキ沢のコル → 相馬岳(妙義山)山頂 → タルワキ沢のコル → 妙義中間道 → 妙義神社前 P 10:45 ≫ 11:15 裏妙義国民宿舎 P → 木戸 → 12:20 丁須の頭 → 13:50 裏妙義国民宿舎 P ≫ 15:00 深山温泉 ≫ 物語山 ≫ 深山温泉 泊 | ||
A | 深山温泉 5:15 ≫ 6:00 荒船不動尊 P → 星尾峠 → 7:00 行塚山(荒船山)山頂 → 星尾峠 → 兜岩山 → 荒船不動尊 P 9:40 ≫ 物見岩 ≫ 神津牧場 → 物見山 → 神津牧場 ≫ 線ヶ滝 → 立岩 → 線ヶ滝 ≫ 大久保 → マメガタ峠 → 四ツ又山 16:40 → 鹿岳 → 大久保 17:30 ≫ 下仁田IC ≫ 練馬IC 20:00。 |
コメント
【表妙義】
・ 上州でひときわ目を引く奇岩の山、“妙義山”は、登山道でも見た目と同様にかなり険しく危険箇所の多い山であった。
・ 今回は、妙義神社前からの周回コースのため、全銃走路の半分。機会があったら、残りの中之岳神社からの相馬岳までのコースをいずれ縦走してみたい。
・ 大の字岩峰からクサリ場が始まる。3連30mの直立のクサリあり。
・ ビビリ岩→白雲山→玉石の岩稜を長いクサリ場が続く。
・ 大のぞき先のキレットへは、約30mのクサリで一気に降下。
・ 相馬岳(妙義山)山頂の展望は少々。
・ 中間道はさすがに観光客が多かった。
【裏妙義】
・ 裏妙義国民宿舎 Pからしばらくは、楽な道。やがて沢筋となり苔の生えた岩場、クサリ場を登る。
・ 約20mクサリを登って、丁須の頭に到着。
・ オーバ−ハング部まで腕力で登り宙吊状態を味わって降りる。
【荒船山】
・ 荒船山への最短コース: 荒船不動尊からのピストン。
・ 荒船山(行塚山)山頂の展望は樹木が少々邪魔。
・ 荒船山は危険な箇所は無し。
1.相馬岳(妙義山)妙義IC出口先より | 2.玉石 | 3.大のぞき |
4.裏妙義国民宿舎からの妙義山 | 5.丁須の頭 | 6.〃 |
7.内山トンネル前より 日の出5分前 | 8.行塚山(荒船山) | 9.ローソク岩 |
10.荒船山方向 | 11.紅葉 | 12.立岩 |