北アルプス | 159 | 奥大日岳 | おくだいにちだけ | 2,606 | 1994 平成 6年10月19日(金) 2010 平成22年 9月25日(土) |
単独 |
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159.奥大日岳 −2
【 概要 】
・ 《 奥大日岳 (おくだいにちだけ) 標高2606m。日本200名山。
・ 奥大日岳は、剣岳と立山を南北に結ぶ稜線の中間から西に延びる尾根のにあり、室堂からも良く目立つ存在。
・ 大日連峰の主峰。三角点は最高点から数百m西に離れた地点にあり、2606mとなっている。最高点は登山路から外れている。
・ 富山側から順に、前大日岳、大日岳、中大日岳、奥大日岳。
・ 巨大登山基地の室堂平周辺でありながら、登山者の多くは立山や剱岳方面へ登るため、比較的登山者が少ないエリアである。
・ 大日岳は、称名川の右岸に大きな山裾を広げている。
・ 稜線上には最高点である奥大日岳と、これから続く中大日岳、大日岳の3つの頂を持ち、これらを合わせ大日三山と呼ばれている。
・ 大日連峰として新花の百名山にはカライトソウやウサギギク、タマガワホトトギスの咲く山として紹介されている。
【 登山ルート 】
・ 室堂平からの登山道と、称名滝近くの称名平から尾根に登り縦走するルートの2つがある
《 室堂ターミナル (ムロドウターミナル) 》
・ 標高2,450m、アルペンルート中で最も高く、すばらしい自然景観を満喫できる。夏は自然解説員(ナチュラリスト)が立山一帯の自然を解説してくれる。
《 室堂平 (ムロドウダイラ) 》
・ 立山直下の熔岩台地で、夏はお花畑が展開する。
・ みくりが池・みどりが池・地獄谷・雷鳥沢をまわって約2時間の散策ができる。
《 立山玉殿湧水 (タテヤマタマドノユウスイ) 》
・ 立山連峰の主峰、雄山直下に湧く水は1日2万t。水温は真夏でも2〜5度。清涼感が喉に広がる冷たい水は、国際的登山道「立山黒部アルペンルート」の名物。
・ 湧水の発見は、昭和43年、室堂と大観峰を結ぶ立山トンネルの大工事による。トンネル内に噴出した大量の地下水は室堂まで引かれて、バスターミナル後方に水飲み場がつくられた。
・ 湧水は口当たりが軟かく美味。残雪が消える5月下旬から、湧水が凍結する10月下旬まで味わうことができる。
・ 日本名水百選。
《 みくりが池 (ミクリガイケ) 》
・ 弥陀ケ原の東方、室堂平の北にある火口に水が溜まってできた池。近くに地獄谷の温泉が湧出し、荒々しい景観である。
《 称名の滝 》
・ 称名滝(しょうみょうだき)は、富山県中新川郡立山町にある立山連峰を源流とする滝。弥陀ヶ原台地から一気に流れ落ち、称名川となった後に常願寺川へ注ぎ込む。
・ 称名川には、日本で一番落差のある称名の滝がある。
・ 称名滝は、350 mという日本一の落差を誇る四段構成の滝である。国指定の名勝および天然記念物であり、日本の滝百選に選定されている。
(〜フリー事典等より)
* 標高 2,606m、登山標高差 ≒ 180m、 累積標高 ≒ 680m
【 立山 → 薬師・槍ヶ岳 縦走の旅 】 (百名山:5山、二百名山:1山) | ||||
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行程 | 2010 平成22年9月25日(土) 晴 | 往路:バス、復路:電車 | 電車: ≫≫、バス:≫、徒歩: → | 単独 |
@ | 新宿 23:20 ≫ 5:40 富山駅 6:28 ≫≫ 7:32 立山駅 7:40 ⇒ 7:47 美女平 8:00 ⇒ 8:50 室堂 9:00 → みくりが池 → 地獄谷 → 雷鳥荘 10:15 → 雷鳥平 → 新室堂乗越 10:40 → 12:10 奥大日岳 12:40 → 新室堂乗越 14:10 → 15:00 室堂:雷鳥荘 泊 |
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A | 室堂:雷鳥荘 → 一ノ越 → 雄山 → 大汝山 → 一ノ越 → 獅子岳 → 五色ケ原山荘 泊 | |||
B | 五色ケ原山荘 → 越中沢岳 → スゴ乗越 → 北薬師岳 → 薬師岳 → 薬師岳山荘 泊 | |||
C | 薬師岳山荘 → 薬師峠 → 薬師沢 → 雲の平山荘 泊 | |||
D | 雲の平山荘 → 岩苔乗越 → 水晶小屋 → 水晶岳 → 岩苔乗越 → ワリモ岳 → 鷲羽岳 → 三俣蓮華岳 → 双六岳 → 双六小屋 泊 | |||
E | 双六小屋 → 縦沢岳 → 左俣岳 → 千丈沢乗越 → 槍ヶ岳山荘 泊 | |||
F | 槍ヶ岳山荘 → 槍ヶ岳 → 大曲 → 槍沢 → 横尾 → 徳沢 → 徳本峠入口 → 上高地 BT ≫ 新島々 ≫≫ 松本 ≫≫ 新宿 |
【 コメント 】
・ 16年ぶりの立山と奥大日岳登山。“立山 → 薬師・槍ヶ岳 縦走の旅”
・ 紅葉が見頃を迎えたこの時期に、今までの登山歴で最長の6泊7日の日程で、室堂・立山山域から薬師岳、槍ヶ岳を経て上高地まで、直線水平距離で約40k、実質約100kの縦走登山をしてきました。
・ 期間中、天候に恵まれ、雨天は1日半だけで、他は連日晴天、東京は連日の雨模様。
・ このコースの山小屋は、9月下旬(今年は9月25日)で閉鎖される“スゴ乗越小屋”、と“水晶小屋”があるので、下旬以降は注意が必要。
・ 指定休務日と年休をうまく組み合わせて、天候が落ち着いた24日夜、夜行バスで富山へ向けて出発。
・ 久々の夜行バスで、頭部がスッポリカバー出来、45度以上の倒せるリクライニング仕様のバスで寝心地はマズマズでしたが、あまり熟睡出来ずに、富山に予定より30分早く到着。
・ 朝食後、富山電鉄富山駅で、室堂行きの通しキップを購入。(3,530円) 立山行きの電車にゆったり空いてる状態で乗り、1時間で終点に到着。
・ ケーブルカーの時間指定の乗車整理券を貰い、美女平へ。 美女平から直ぐにバスに乗り込み、室堂まで乗る。
・ ケーブルカーは1.3kmの区間:標高差502mを7分で登る。平均勾配24度の坂をツルベ方式で2台の車輌が昇降し、途中に2ヶ所のトンネルがある。
・ 美女平から室堂までは、高原バスで、23km:標高差1,470mを約50分で到着。途中、日本一の落差(350m)の称名滝の展望所がありましたが、あいにくガスがかかりお預け。
・ 阿弥陀ヶ原まで登ってくると突然ガスが晴れて、真っ青の空に優雅に連なる“大日ヶ岳”連山が、目に飛び込んできました。
・ 弥陀ヶ原を走るバスの車窓から見る大日連峰は優雅で雄大でした。
・ 土曜日とあって、半数以上が観光客でやや人の多い室堂ターミナル(日本で最高位にある駅:2,450m)に到着。
・ 早速、立山玉殿湧水 (タテヤマタマドノユウスイ)表示場へ行き、写真撮影。 冷たく美味しい「立山玉殿の湧水」をタップリ頂く。
・ 室堂平は、立山直下の熔岩台地で、夏はお花畑が見事だそうですが、今は遅咲きの花だけが咲いていました。
・ 大部分の訪問者は、みくりが池・みどりが池・地獄谷・雷鳥沢の約2時間の散策コースをまわる観光客でした。
・ 軽装で手軽なバッグのみの観光客に交じって、大きなリュックを背負って、少々花の咲いた遊歩道を下っていく。
・ おなじみの“みくりが池”に映る立山連峰を撮影。碧い空を区切るように立山から真砂岳、別山の稜線が連なる。西方にはこれから向かう大日ヶ岳が延びている。
・ 盛んに水蒸気を噴出している“地獄谷”へ降りる。 有害ガスの濃度が上昇しているので遊歩道から出ないようにとの放送がされる中、標識の前で撮影。
・ 今夜の宿、“雷鳥荘”でリュックを預け、小ザックを背負って奥大日へ出発。
・ 称名川支流の最低部(約2,200m)を渡る。
・ 橋を渡った先で、大日方面と剱御前に分かれ、ゆるやかな道を進み、約20分で新室堂乗越に到着。
・ 紅葉が始まったナナカマドを撮影しながら、ひとけのない登山道を進む。
・ 大日連峰の稜線に立つと奥大日岳の頭が見えてくるが、まだ二つ先のピークが目的の奥大日ヶ岳。
・ 比較的緩やかな大日ヶ岳へのアップダウンを繰り返し、最高地点を過ぎ、やがて誰もいない奥大日ヶ岳に到着。
・ 頂上からは、剱岳、毛勝山、立山、薬師岳、槍、白山とまさにパノラマ展望。
・ 眼下には弥陀ヶ原が広がり、蛇行した道を走るバスや地獄谷の煙が見える。
・ 充分展望を満喫した後、往路を忠実に戻る。
・ 雷鳥荘に到着、豊富なかけ流しの温泉にユックリ浸かる。
・ 夕日が立山に映り、赤く染まった景色が素晴らしかった。
・ 夕食後、外へ出ると、満天の星、明日からの長距離の縦走に備えて、早目に寝る。
室堂 ターミナル 前 | 〃 立山玉殿の湧水 | 室堂平 |
ミクリガ池 立山三山方向 | 地獄谷 全景 | 地獄谷 |
ミクリガ池 立山三山方向 | 〃 | 山崎カール |
雷鳥平 | 〃 | (アカモノ) |
室堂平のキャンプ場 | チングルマの傘 | 地獄谷全景 |
新室堂乗越 → 奥大日ヶ岳 : ナナカマド | 〃 : チングルマの傘 | 〃 : ナナカマド |
新室堂乗越 → 奥大日ヶ岳 : オヤマリンドウ。 〃 : 〃 | 新室堂乗越 → 奥大日ヶ岳 | |
新室堂乗越 → 奥大日ヶ岳 : 弥陀ヶ原 | 奥大日ヶ岳 山頂 | |
奥大日ヶ岳 山頂 : 立山方向 | 〃 | 奥大日ヶ岳 → 新室堂乗越 |
奥大日ヶ岳 → 新室堂乗越 | 〃 : アザミ | 〃 : カライトソウ |
奥大日ヶ岳 → 新室堂乗越 : キオン | 〃 | 〃 |
奥大日ヶ岳 → 新室堂乗越 | 地獄谷全景 | |
: ナナカマド | 地獄谷全景 | 〃 |
雷鳥荘より奥大日ヶ岳 | 〃 | 雷鳥荘より立山連峰 |
159.奥大日岳 −1
鉄道:⇒⇒、 バス:⇒、 ケーブル: ==、 徒歩: →
コース
@ 羽田 ≫≫≫≫ 富山空港 ⇒ 立山駅 ⇒⇒ 立山 == 美女平 ⇒ 室堂散策 → (雷鳥荘)泊
A 室堂(雷鳥荘) 5:30 → 7:00 剣御前小屋 7:30 → 雷鳥平 → 奥大日岳 → 大日岳 → 14:15 室堂(雷鳥沢ヒュッテ)泊
B 室堂 8:45 ⇒ 8:55 大観峰 9:10 == 9:17 黒部平 9:50 ⇒ 9:55 黒部湖 10:35 ⇒ 10:50 扇沢 11:25
⇒ 12:00 信濃大町 12:15 ⇒⇒ 17:00 八王子 ⇒⇒ 東神奈川
コメント
・ 初日は快晴でしたが登山当日烈風のため、剣岳登頂中止。急遽奥大日岳に変更。
・ 奥大日岳までの登山道は安全、その先はハシゴあり要注意。
・ 奥大日岳山頂からの大展望は迫力あり。
・ 全行程、危険な箇所はありませんでした。
・ 紅葉シーズン終了で閑散。
1.立山上空より | 2.富山城 | 3.ミクリガ池 奥大日岳方向 |
4.ミクリガ池 立山三山方向 | 5.地獄谷より大日岳方向 | 6.室堂平より、立山スカイライン方向 |
7.室堂平 | 8.雷鳥荘前からの夕日 | 9.剣岳方向 |
10.奥大日岳山頂 | 11.奥大日岳より剣岳方向 | |
12.室堂乗越より雷鳥平 | 13.雷鳥 ミクリガ池付近にて |