九州 | 196 | 大崩山 | おおくえやま | 1,644m | 2009 平成21年 5月29日(金) 2008 平成20年11月19日(水) |
単独 | 標高差 約1,010m |
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【大崩山】(おおくえやま)
・ 岩峰とアケボノツツジがすばらしい九州一の名峰、九州一の深山幽谷とうたわれ、山登りの通の間では全国でも5本の指に入る名山。
・ 大崩山は、宮崎県北端の延岡市北川町と延岡市北方町の境、九州の秘境といわれる奥地にそびえる九州一の名峰。
・ 「九州最後の秘境」と言わる、深山幽谷の山で、小積ダキ、二枚ダキ、袖ダキ(ダキとは岩壁の意)などの岩峰群や三里河原の渓谷を包む深い原生林を持つ山。
・ 大崩山の見所は湧塚コースの袖ダキ、乳房岩、下湧塚、中湧塚、上湧塚の岩峰群。
・ 初めて訪れた登山者は天空へ聳える姿に圧倒され、感嘆の声をあげ大崩山を虜にするハズ。
・ 九州最後の秘境といわれる雄大な山岳景観の魅力絶大。
・ 圧倒的な巨岩と日本庭園を思わせる木々のコントラストが見事。
・ 花崗岩の白亜の岩峰がそびえ、春にはアケボノツツジが咲き、秋には紅葉が美しく絵に描いたような山。何度登っても四季折々の素晴らしさに歓喜する。
・ 周囲には屹立する岩峰群があり、北東山麓は祝子川渓谷、南西山麓には鹿川渓谷を配する景勝地。
・ 大原生林がそのまま残り人害もなく、コースも尾根コース、沢コースとあり、ツガ、ブナ、五葉松などの原生林がいまだに生い茂る。
・ 春には、あけぼのつつじ、秋には紅葉が楽しまれ モミ、ツガ、ブナ、カエデなどからなる原生林が広がっており、ニホンカモシカが生息する。
・ ロッククライミングのメッカ。大崩山一帯は生態保護区に指定され動植物の宝庫。
・ 大崩山中腹にある三里河原ではヤマメの産卵も見ることが出来る知る人ぞ知る名所。
・ 祖母山や傾山とともに祖母傾国定公園に指定され、訪れる登山者とハイカーは合わせて年間2万人にのぼる。
・ 登山口までのアプローチは不便ですが、それを上回る九州随一の魅力を備えている。
・ 延岡市内から登山口まで車で約1時間。
・ メインコースの湧塚コース→大崩山→坊主尾根コース山行には、中級以上の技術力と気力と体力が必要。
・ 岩峰群を巡る登山ルートはハシゴやロープにすがっての急登の連続。
・ 広く大きな徒渉があり、花崗岩の滑りやすい岩道やハシゴが多いので、雨天時、凍結時は非常に危険。
・ 大崩山登山は難コースで単独登山は危険。
・ バス終点5分の上祝子に祝子川温泉の“美人の湯”(日帰り温泉:500円第二木曜日定休)がある。
【花期】 4〜5月 ・・・ アケボノツツジ ・・・ 淡いピンクの透き通った花びらに陽が当たると特に綺麗。
6〜7月 ・・・ ササユリ ・・・ ピンクの美しいゆり。
* 宇土内谷コースがアケボツツジ群生、初級者コース。
《交通》
* マイカー : 延岡市から国道10号線 → 県道207号岩戸延岡線 → 祝子登山口
* 公共 : 日豊本線で延岡 → バスで1時間10分、終点の上祝子(午前・午後各1本) → 徒歩で祝子登山口(4km)
* タクシー : 延岡駅から祝子登山口、約1時間、8,000円
《登山のメインコース》
・ 湧塚コース(往路) → 和久コース(復路) 距離=9.1K 歩行時間≒6時間50分
・ 上りに湧塚コース、下りに坊主尾根コースを取るのが一般的。
【山名の由来】
・ 風化した花崗岩が崩れ落ちて見えることから命名。
・ 大崩の名称は風化した花崗岩による崩れやすい地質に由来する。
・ 天を突く岩峰や岩壁が大きく崩れるように見えることから、大崩山と呼ばれている。
(〜フリー事典等より)
196.大崩山-2 標高=1,644m(山頂の三角点=1,643.3m) 大崩山登山口=630m 標高差≒1,010m
行程 | 2009年、平成21年5月29日(金) 晴れ・曇り | 往複路 : レンタカー | レンタカー: ≫ 徒歩: → | 単独 |
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D | 延岡 5:20 ≫ 6:20 大崩山登山口P 6:40 → 7:10 大崩山荘 7:20 → 7:35 三里河原湧塚分岐 → 小積谷 → 8:35 袖ダキ 9:00 → 9:20 下湧塚 9:40 → 10:00 中湧塚 10:10 → 10:40 上湧塚 10:55 → 和久坊主尾根分岐 11:20 → 11:40 石塚 12:05 → 12:10 大崩山 山頂 12:15 → 和久坊主尾根分岐 12:45 → 13:10 小積ダキ 13:20 → 見返りの塔 → 林道分岐 14:20 → 14:50 大崩山荘 15:00 → 15:20 大崩山登山口P ≫ 佐泊IC ≫別府IC ≫ 19:20 別府 泊。 |
《九州地方: 百・二百名山、巨樹巡り》
1日目 (H21.5.25): 羽田空港 ≫≫ 大分空港 ≫ 由布岳 登頂 ≫ 大分。
2日目 (H21.5.26): 大分 ≫ 大船山 登頂 ≫ 九重山 登頂 ≫ 鳥栖。
3日目 (H21.5.27): 鳥栖 ≫ 多良岳 登頂 ≫ 武雄のクスの木訪問 ≫ 川古のクスの木 ≫ 衣掛の森のクスの木 ≫ 湯布院。
4日目 (H21.5.28): 湯布院 ≫ 英彦山 登頂 ≫ 本庄のクスの木 ≫ 隠家の森のクスの木 ≫ 延岡。
5日目 (H21.5.29): 延岡 ≫ 大崩山 登頂 ≫ 別府。
6日目 (H21.5.30): 別府 ≫ 英彦山登山口 ≫ 大分 観光 ≫ 別府 観光 ≫ 大分空港 ≫≫ 羽田空港。
* 今回も公休日等を最大限生かし、年次休暇を3日だけで済ませ、JTBの出張パックを利用、6万2千円のパック料金(往復航空、レンタカー、1泊)と約5万円(4泊素泊まり、食事代、高速代、ガソリン代、観光代、土産)で効率よく百名山を1山、二百名山を3山、決定版花の百名山を2山及び、巨樹(全国No10以内)を5カ所、大分の高崎山自然動物園観光、別府温泉巡りの5泊6日の旅を無事遂行してきました。
【コメント】
・ 九州名山登山巡り等の五日目、天候も回復し次第に晴れ間が広がってきてすっかり明るくなった日の出の時間に延岡のシテーホテルを出発。
* 宮崎市の日の出の時刻=5時11分、日の入り=19時15分BR> ・ 大崩山二度目の登山のため、気分的に余裕をもって出発。
・ アケボノツツジが満開の時期(GW)を過ぎているため、今回もワク塚コースを行く。(宇土内谷コースは花の時期以外楽しみがないようです)
・ 和久塚コースを登りに、坊主尾根コースを下りするのが推奨されており、今回もこのコースを行く。
・ 延岡市から上祝子経由大崩山登山口まで約30km、登山口まで全舗装されていますが、七割方0.5車線で狭く退避スペースペース間隔が長いので対向車にご注意しながら進む。
・ 途中の道路の中盤辺りまではかなり狭い個所が多く、山側の綺麗に苔むした岩壁が道路側に迫出している個所もあり、慎重に走る。
・ 100・200名山中、登山口への道路で、綺麗な苔むした岩壁が広範囲に連続的にあるのはここだけでした。ただ時期的にコケがまだ伸びていないため緑色の輝きがイマイチ」でした。(夏〜秋が良さそう)
・ やがて雲の切れ間に聳え立つ、大崩山の岩稜が見え、大崩山登山口に到着。
・ 早朝の為県道岩戸・延岡の線の全区間で対向車に1台しか会わずに済みました。
・ 登山口正面横の駐車スペースに駐車、すでに4台の乗用車が駐車中で1人だけ出発するところでした。
・ 新緑の中、祝子川に沿って大崩山荘まで進む。
・ 祝子川と平行するように緩やかな登りの道を進み、少しのアップダウンを繰り返しながら進むと下方から祝子川の沢音が聞こえ、小さな谷や橋を3回渡ると大崩山荘が見える。
・ 途中、一ヶ所崩落地があり、壊れた木橋の残骸のままの状態で未だ未補修のままで、ロープ伝えに通過。
・ 狭い濡れた滑りやすい花崗岩の場所をロープを頼りに通過する。
・ 途中、平らで滑りそうな岩場がありましたが、表面がざらついており、スリップの恐れは全く感じづ、危なそうに見えるトラバースも簡単に渡れました。
・ 約20分で大崩山荘到着。50名程宿泊可能(無人)、誰もいませんでした。
・ 山荘すぐ西下の河原に出て水位を確認する。前回より水位は低く、しかも飛び石沿いにケルンがあり、上陸地点には大きな白布がぶら下がっているので問題なく渡渉出来ることを確信し戻る。
・ 大雨の後は水位が上がって、下りの時渡れなくなることが多々あるとのことで、2時間以上かけて林道経由で登山口まで余計に歩く羽目にならないように!。
・ ここからは登山道が細く分りずらくなり、一部う回路もありますがリボンがあり目印どうりに進めば大丈夫です。但しガスで視界が悪い状態時は慎重に。
・ 途中、祝子川縁に展望広場があり、ここから見上げると左方向に尖った形の小積ダキと坊主岩、右方向には湧塚岩峰群が覆い被さるように眼前に入り、気合いが入ります。
・ 20分程で三里河原湧塚分岐に到着。
・ すぐに渡渉点に到着。目の前には小積ダキの岩峰(中央)、湧塚の岩峰(右)が広がっている。ここから望む小積ダキ(断崖)の岩峰は素晴らしく、自然の造形物にただ感嘆するばかり。
・ 川の上約5m位に幅約40cm位長さ10m位のステンレス製の橋があり、今回は真新しい補助ワイヤーロープが張られていたためロープに掴まりながら楽勝であっという間に渡りました。
・ 祝子川を渡ってからは、いよいよこのコースの核心部には入り“アスレチック”モードに切り替える。
・ クマザサの中、右側の若狭岩屋を通過、ロープの付いた巨岩を越え、小さな小積谷を徒渉する。
・ 小積谷の渓谷は深い原生林で、苔むした木々や岩を楽しむ。
・ 最期の水場を過ぎ、巨石から道標に従って右折し空沢に入り、ガレ場の急坂を登る。
・ 長いガレ場の先、急な梯子があり、慎重に上がる。
・ 狭い岩を抜けたり、岩越え、ロープ、アルミハシゴ等が断続的に続く。
・ 更にガレ場が続き、登りきると大きい岩の下を通り、木の根やロープのある急登が続き袖ダキ分岐に到着。
・ “袖ダキ”下部に到着、目の前に迫る急傾斜にロープが垂れ下った岩場を一気によじ登る。 自信のない方はう回路へどうぞ。
・ ”袖のダキ”に這い上がった瞬間、眼前に広がる、「小積ダキ」の迫力に感動する。天を突き刺す湧塚の岩峰、距離が近いので圧倒される迫力で、絶壁と並び立った岩峰群がすばらしい。とにかく凄いの一言。北アルプス西穂のジャンダルムや剣岳や秩父の瑞垣山の岩場も凄いですが、ここは絶壁と並び立った岩峰群が身近に迫っているだけに更に迫力がありました。
・ 花崗岩の白亜の岩峰が聳える素晴らしい岩峰の景観を心いくまで楽しんだ。
・ 目前に聳え立つ、「下和久塚」の岩峰へ向けた出発。
・ ハシゴやロープ場の断続、途中“乳房岩”(オッパイ岩)を撮影。
・ 下わく塚の先端にはロープの設置がなく、裏側から登り、ゆっくりと展望を楽しむ。
・ 下わく塚から中ワク塚へ進む。アケボノツツジの群落も見られるようになってきましたが、今年は例年より非常に開花が早いようで既に完全に終わっていました。
・ 三つの岩峰からなる中湧塚に到着。
・ 中湧塚から梯子を下り、一部笹原になっている道を進み、思案橋の先で再び登り返して上湧塚の北側を巻き、上湧塚の基部に着く。
・ 途中の“思案橋”は、昔、崩れそうな木製橋で、渡ろうか止めようか思案したので名付けられたようで、今は立派な鉄製橋が掛けてある橋を通過。
・ “上わく塚”への登りの広いロープ場に到着しザックをデポし、すぐに有名な“メタボ関所”へアタック開始。
・ “メタボ関所”といわれる幅約40cm位の非常に狭い60度位ある超急傾斜の隙間を、ロープに掴まり、足場がない部分では腕力だけで強引によじ登る。
・ 最後の部分は岩のトンネルになっており抜けると展望台に出る。
・ ここをザックを背負って降りようとする奴が居て、身動きできず大停滞する時があるようです。
・ 目の前に迫る岩峰に感無量。端に立ち下を見ると足がすくんでしまう。しばらく展望を満喫する。
・ 大崩山の魅力は上湧塚までの岩峰群を巡る登山ルートがメイン。
・ 充分展望を満喫したので戻る。岩峰の裂け目を難なく降りる。
・ ここから、石塚を通って、大崩山山頂へ向けて出発。
・ “上ワク塚”から大崩山までは打って変わって林床が背丈ほどもあるスズタケの笹薮と新緑の樹林帯の道に変わる。
・ 数回登頂した人は、途中で“リンドウの丘”にエスケープすることが多いようです。>
・ やがて樹林帯の中を登って行くと坊主尾根ルートが合流し、先に進むとやがて石塚に到着。
・ “石塚”は展望が良いが、大崩山は展望がないのでここで食事をとる。
・ 数分で最後の“大崩山山頂”に到着、写真を撮る。周辺は開花が終わったアケボノツツジの群落、もう2〜3週間早かったら素晴らしいファンタジーの世界を味わえたのに残念。!( “ササユリ”はまだ早いようで見つけられませんでした。)
・ わずかに残った花を写真に収める、笹薮道を抜け和久塚尾根の分岐まで戻る。
・ 途中“コダマ返し”と呼ばれる展望所で左側前方、小積谷先に迫る湧塚岩峰群を見渡す。
・ りんどう分岐を過ぎ、小積ダキ分岐に到着、数分で小積ダキに到着。
・ 坊主尾根を下って行き、“小積ダキ”分岐に着き、数分で展望抜群の“小積ダキ”に到着。
・ 大岩の正面にはロープがありませんでしたので、裏側から登る。壮大な岩場の展望所に上がり、真正面に先ほどまで歩いていた和久塚尾根全景を見渡す。
・ 充分展望を楽しんだ後、下山再開、再びロープやアルミハシゴの断続となり、すぐに“象岩”の下部に着く。
・ ここは滑落すれば命を落とす様なトラバース路ですが、ここでもグリップの良い岩肌と補助ロープがあり約20m位の区間を安心して通過できます。
・ 坊主尾根は梯子とロープ場の連続ですが、天候さえ良ければ充分楽しみながら進んで行けます。一か所梯子が壊れてましたが、通行には問題ありませんでした。
・ 幾つもの梯子を下り、途中いまにも転げ落ちそうな不安定な大岩があった。
・ “見返りの塔”から“小積ダキ”と“和久塚尾根”を眺めた後、岩屋を過ぎ“坊主岩”に着く。坊主尾根はこの岩が元で付けられたようで、お米の形をしているので“米岩”とも呼ばれているようです。
・ “坊主岩”は全周が垂直な壁で登れないようです。
・ やがて穏やかな道になり、やがて沢の水音が聞こえてきて、最後の二段のアルミ梯子を過ぎ、坊主尾根の下りが終わる。
・ ここから祝子川徒渉点まで約30分。もし夕立があった場合は増水して渡れない可能性が高いので、ここから右方向へ標識に従って林道経由2時間で登山口にエスケープするのが無難。
・ 小さな沢沿いに下り、祝子川の本流に到着。
・ 一昨日の天気情報で豪雨があった筈ですが、朝確認した通り水位は低く、テープとケルン(前回はなかった)と対岸上陸地点の大きな白布を目印に、靴を濡らさず難なくあっという間に渡渉完了。
・ 今回は水位が低く簡単に渡れましたが、夕立の可能性がある場合は、逆コースにするのが安全です。
・ 遥か前方に見える小積ダキと袖ダキを眺めながら、今回の山旅完遂(200名山完登)の充実感に浸りながら小休止。
・ 朝登ってきた道を戻り、大崩山登山口に到着。
・ 時間があれば帰りに上祝子の美人の湯に浸りたいところですが、別府のホテルまで3時間以上かかるので、パス。
・ 今回もこのすばらしい展望が見られ大満足でした。はるばるやって来た甲斐がありました。
* 大崩山は、岩峰のスケール、造形美等日本で一番と思われます。更にアケボノツツジが満開の時期であれば、最高の山行きになること間違いなしと思います。
* 日本百名山の著者、深田久弥氏はこの山へ登っていなかったか、視界の悪い時の登山だったに違いないと思いました。天候のよい時に登っていれば絶対に選に漏れることはなかったと思います。
* コース登山道 : 全般的に整備されていますが、岩峰群を巡る登山ルートはハシゴやロープにすがっての急登の連続。
一部不鮮明な道や迷いやすい箇所もある。
* 危険箇所
・ 岩峰群:急な梯子、岩、多数。
・ 祝子川徒渉:水量多く、川幅広い、かなりの急流。ロープなし。
・ 強風雨、悪天候、凍結時期等は登山中止が無難。
・ 毎年10人くらい事故を起こしているとのこと。
・ 岩峰群を巡る登山ルートはハシゴやロープにすがっての急登の連続。
・ 最後の水場を過ぎたあと沢(小積谷)の方に真っ直ぐ踏み込まないように注意。
・ 上湧塚までが岩峰群を巡る登山ルートのメインで、時間がない場合や疲労した場合は無理をせず、りんどうの丘経由で下山するのが安全。
・ 全行程対面者: 約10人、1グループ5人。
大崩山登山口への道路沿いの案山子 | 大崩山登山口への道路 | 苔むした岩肌 |
大崩山登山口への迫出した岩壁の道路 | 大崩山小屋下の祝子川徒渉点 | 三里河原湧塚分岐の橋 |
三里河原湧塚分岐 | 〃 | 〃 より小積タギ |
不安定な大岩横を通過 | 苔生した岩多数 | ギンリョウソウ(銀竜草) |
“乳房岩”(オッパイ岩) | 袖ダギより “小積ダキ” | 袖ダギより“下ワク塚”と ウコンウツギ |
袖ダギより “小積ダキ” | 袖ダギより“下ワク塚” | “袖ダギ”の絶壁 |
袖ダギより“下ワク塚” | 〃 ウコンウツギ | “乳房岩”、“袖ダキ” |
袖ダギ → 下ワク塚分岐点 | () | 〃 |
袖ダギ → 下ワク塚間のハシゴの連続。 下ワク塚。 下ワク塚より中ワク塚方向 | ||
中湧塚 | 中湧塚と(ウツギ) | 〃 |
中湧塚 | ウコンウツギ | 中湧塚 |
中湧塚 | 中湧塚 | 〃 |
上湧塚;垂直に近い岩の割れ目に食込んで登る。上湧塚より正面に迫る大崩山山頂。 上湧塚の岩に生えるウコンウツギ | ||
上湧塚直下広場より上湧塚 | 上湧塚 → 坊主尾根分岐:新緑の森 | 〃 :ヒメシャラ 〜 スベスベの木肌 |
坊主尾根分岐点 | 坊主尾根分岐点→大崩山 :カエデの新緑。 〃 :ブナの原生林 | |
〃 サラサドウダン | 〃 アケボノツツジ | 〃 ベニサラサドウダン |
〃 サラサドウダン | 石塚 → 大崩山 間のササのトンネル。 大崩山山頂 | |
大崩山山頂付近:最後に残った一輪のアケボノツツジ。 〃 開花終了後のアケボノツツジ群生地。 〃 (タチツボスミレ) | ||
ヒメシャラとブナの新緑の森 | 小積タキより、湧塚岩峰群〜袖ダギ | 〃 |
小積タキより、湧塚岩峰群〜袖ダギ | 小積タキより、原生林 | 小積タキより、湧塚岩峰群〜袖ダギ |
象岩の直下のトラバース | 見返りの塔付近より、小積タギ | 〃 |
象岩→林道分岐 :アルミバシゴ | 〃 小積タギ、袖タギ | 坊主(米)岩 |
坊主(米)岩とサラサドウダン | 林道分岐 | 小積タギ |
祝子川徒渉点 | 大崩山荘前の分岐 | 大崩山祝子登山口 |
196.大崩山-1 標高=1,644m(山頂の三角点=1,643.3m) 大崩山登山口=630m 標高差≒1,010m
行程 | 2008(平成20年)11月16日(日) 晴 | 往複路 : レンタカー | レンタカー: ≫ 徒歩: → | 単独 |
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B | 延岡 8:00 ≫ 9:45 大崩山登山口P 10:00 → 10:25 大崩山荘 → 10:50 三里河原湧塚分岐 → 小積谷 → 袖ダキ 12:00 → 下湧塚 12:25 → 中湧塚 → 上湧塚 13:15 → 和久坊主尾根分岐 13:35 → 石塚 → 13:55 大崩山 山頂 14:00 → 和久坊主尾根分岐 14:30 → 小積ダキ 15:05 → 見返りの塔 15:45 → 林道分岐 16:10→ 大崩山荘 16:35 → 16:55 大崩山登山口P ≫ 延岡 泊。 |
《九州地方: 百・二百名山、巨樹、エネルギースポット巡り》
1日目 (H20.11.14): 羽田 ≫≫ 熊本: 熊本城観光、藤崎台のクスノキ群訪問 ≫ 阿蘇山 登頂 ≫ 熊本。
2日目 (H20.11.15): 熊本 ≫ 鹿児島:蒲生のクスの木(日本最大の巨樹)訪問 ≫ 高千穂峰 登頂、 霧島山 登頂 ≫ 延岡。
3日目 (H20.11.16): 延岡 ≫ 大崩山 登頂 ≫ 延岡。
4日目 (H20.11.17): 延岡 ≫ 高千穂渓谷、高千穂神社・天岩戸神社、観光 ≫ 祖母山 登頂 ≫ 竹田。
5日目 (H20.11.18): 竹田 ≫ 九重山 登頂 ≫ 日田。(雪のため由布岳中止)
6日目 (H20.11.19): 日田 ≫ 雲仙岳 登頂 ≫ 島原 ≫ 熊本 ≫≫ 羽田。(雪のため英彦山中止)
* 公休日等を最大限生かし、年次休暇を3日だけで済ませ、JTBの出張パックを利用、安くて効率的な山旅を遂行しました。
【コメント】
・ 九州名山登山巡り等の三日目、起床が遅れ、急いで出発。
・ 延岡市から上祝子経由大崩山登山口まで約30km、登山口まで全舗装されていますが、道が狭いので対向車にご注意。
・ 全工程の半分以上狭い道路のため慎重に走る。対向車は数台しか会わず、いずれも運良くすれ違いできました。
・ 途中の道路の中盤辺りまではかなり狭い個所が多く、山側の綺麗に苔むした岩壁が道路側に迫出している個所もあり、慎重に走る。
・ 100・200名山の登山197山中、登山口への道路で、これほど綺麗な苔むした岩壁が広範囲にあるのは初めて。
・ やがて雲海に浮かぶ、大崩山などが見え、大崩山登山口に到着。
・ 林道の端の駐車スペースに駐車、到着が遅かったのですぐに出発。
・ 紅葉の終わりかけた林の中、落ち葉で登山道が埋もれ気味の中を進む。
・ 祝子川と平行するように緩やかな登りの道を進み、少しのアップダウンを繰り返しながら進むと下方から祝子川の沢音が聞こえ、小さな谷や橋を3回渡ると大崩山荘が見える。
・ 途中、壊れた木橋の残骸のある個所があり、狭い濡れた滑りやすい花崗岩の場所をロープを頼りに通過する。
・ 約20分で大崩山荘到着。50名程宿泊可能(無人)。
・ 大崩山荘で、一人中途下山者に会い、水量等を聞き問題のないことを確認後出発。
・ 「山荘の前の河原に出て水位を確認しておこう」との注意書き看板。
・ 大雨の後は水位が上がって、下りの時渡れなくなることが多々あるとのことで、2時間以上かけて林道経由で登山口まで余計に歩く羽目にならないように!。
・ 山荘前で坊主尾根コースは左に徒渉しますが、湧塚コースに三里河原の矢印にそって直進、岩を登り両側が大きなアセビに囲まれた登山道に入る。
・ ここからは登山道が細く分りずらくなり、更に踏み跡がどんどん薄くなるうえに、落ち葉で埋もれ、目印のテープの間隔も十m程度以上あり慎重に進む。一度迷い気味になる。
・ 今回の登山のように、大量の落葉で登山道足跡が分らない場合や、残雪で足跡が分らない時期での分かりにくいコースの登山は、精神的に後で疲労感が感じられます。
・ 表土が流れた所は花崗岩の崖や滑り易い危険な所はアルミ梯子が幾つも設置され、管理もされていました。
・ 祝子川から見上げると左方向に尖った形の小積ダキと坊主岩、右方向には湧塚岩峰群が覆い被さるように眼前に入る。
・ 20分程で三里河原湧塚分岐に到着。
・ すぐに渡渉点に到着。目の前には小積ダキの岩峰(中央)、湧塚の岩峰(右)が広がっている。ここから望む小積ダキ(断崖)の岩峰は素晴らしく、自然の造形物にただ感嘆するばかり。
・ 川の上約5m位に幅約40cm位長さ10m位のステンレス製の橋があり、以前はワイヤーロープが張った丸太だったそうですが、ロープがないので、立って渡るのは危険なため、四つん這いになって渡る。
・ ワイヤーの手すりもなく雨天時や強風時は滑り易いので中止した方が無難。
・ 年配の夫婦が、怖くて渡れないので下山始めていました。
・ 赤いテープを頼りに小積谷沿に進む。
・ やがてクマザサの中、右側の若狭岩屋を通過、ロープの付いた巨岩を越え、小さな小積谷を徒渉する。
・ 小積谷の渓谷は深い原生林で、苔むした木々や岩を楽しむ。
・ 最期の水場を過ぎ、巨石から道標に従って右折し空沢に入り、ガレ場の急坂を登る。
・ 長いガレ場の先、急な梯子があり、慎重に上がる。
・ 更にガレ場が続き、登りきると大きい岩の下を通り、木の根やロープのある急登が続き袖ダキ分岐に到着。
・ 時間が遅いので、袖ダキ展望所へは寄らず、直進し大崩山頂への縦走路へ進む。
・ 次回は、袖ダキは大崩山登山の絶好の展望ポイントとのことなので、すべてのダキに立ち寄りたい。
・ 5月下旬頃は袖ダキから下湧にかけてアケボノツツジが綺麗だそうです。
・ 縦走路のため下湧塚と中湧塚をパスした登山道を進む。
・ 目の前に岩峰がせまる。これがコノコースのハイライトの上湧塚。
・ 垂直に近い岩峰の裂け目にザイルが下がっており、岩の間に体をこじ入れ、最後はトンネル状の隙間を這い上がり岩峰の頂きに立つ。
・ 目の前に迫る岩峰に感無量。端に立ち下を見ると足がすくんでしまう。しばらく展望を満喫する。
・ 大崩山の魅力は上湧塚までの岩峰群を巡る登山ルートがメイン。
・ 岩峰の裂け目を難なく降り、上湧塚前の広い岩のスペースに出る。団体が到着。ここで休憩。何人かが展望の為上がり始めました。
・ ここからスズタケが人の背丈ほどある緩やかな登り道を進む。
・ 15分で、坊主尾根分岐に到着。
・ 更に15分程進むとやがて展望の良い石塚に到着。
・ ここから背丈ほどもあるスズタケのタンネルをほんの少し進んで山頂到着。標高は1,644mで、山頂の三角点の標高は1,643、3m。
・ 山頂は一等三角点。ここは展望が殆どないので、石塚に戻り休憩。
・ 石塚からの展望は、良好で南方に霧島山、尾鈴、西北に祖母、九重連山、由布岳、西には五葉岳、鹿納山など手にとるような展望。
・下りは、坊主尾根コースを下りる。
・ 途中壮大な岩場の展望所に上がり、左側前方、小積谷先に迫る湧塚岩峰群を見渡す。
・ りんどう分岐を過ぎ、小積ダキ分岐に到着、先端まで行き戻る。
・ 分岐に戻って二本のロープを伝って坊主尾根に出て、有名な象岩に到着。
・ ワイヤーロープを伝って象岩の直下をトラバースする。
・ ここは左側がすっぱり切れ落ちているので落ちたら助からない所。 ワイーヤ−がボルトで固定してあるのでしっかり握り足元を確認してトラバースすれば大丈夫。
・ 11月以降、凍結の恐れがある場合はアイゼン装備が必要。
・ ここから先、急な梯子の連続、ロープ、木の根に掴まって下りる。
・ 下山路はハシゴやロープの垂直下降の連続があり、見返りの塔に到着。
・ 幾つもの梯子を下り、途中いまにも転げ落ちそうな不安定な大岩があった。
・ 坊主尾根の名のもとになった巨大な坊主岩。左後方には、あの小積ダキが聳えている。
・ 岩屋を抜け坊主岩(米塚)へと下る。
・ 急坂を下り、林道分岐に到着。
・ やがて林道分岐に到着。
・ ここから祝子川徒渉点まで約30分。もし増水していたらここから右方向へ標識に従って林道経由2時間で登山口にエスケープするのが無難。
・ やがて沢の水音が聞こえてきて、最後の二段のアルミ梯子を過ぎ、坊主尾根の下りが終わる。
・ ここから徒渉点までの道は不鮮明で、ケルンや赤いテープに注意しながら慎重に下山、急坂を下り、やがて下小積谷に出て右岸沿いに下り、祝子川本流に出合う。
・ 祝子川に到着。
・ 数日降雨がないようでしたが、水量は多く、大きな白布の目印の場所から中州へ飛び移る。
・ 多少の増水時は靴を脱ぎ徒渉することになるようですが、かなりの増水では渡るのは危険。思った以上に急流でした。
・ 対岸へのロープが以前はあったようですが、どこを探しても見当たらず渡れそうな場所も近くにはないので、中洲の大きい岩の上に登り、周囲を見回すと、10m以上下流側の45度位下流側の対岸に大きな白布の目印を発見。 ようやくストックを頼りに滑りやすい石を踏み越え飛び石伝いに対岸に渡る。
・ 一時期、ロープが渡されていた時もあったようですが、今回は跡形もありませんでした。
・ 対岸に渡り、朝登ってきた道を戻り、ようやく大崩山登山口に到着。
・ 時間があれば帰りに上祝子の美人の湯に浸かりたいところですが、遅くなったので延岡まで直行。
・ 大崩山は、岩峰のスケール、アケボノツツジ等の初夏の花、原生林、等日本百名山に入れる価値大と思います。
・ アケボノツツジは湧塚コースより坊主尾根のほうが多いようです。
* コース登山道 : 全般的に整備されていますが、岩峰群を巡る登山ルートはハシゴやロープにすがっての急登の連続。
一部不鮮明な道や迷いやすい箇所もある。
* 危険箇所
・ 岩峰群:急な梯子、岩、多数。
・ 湧塚分岐の橋:高所・狭い・手すり・ロープ等がない。(丸太から更新した当初はあった)
・ 象岩の直下のトラバース:滑りやすい斜面、ロープあり。
・ 祝子川徒渉:水量多く、川幅広い、かなりの急流。ロープなし。
・ 強風雨、悪天候、凍結時期等は登山中止が無難。
・ 毎年10人くらい事故を起こしているとのこと。
・ 岩峰群を巡る登山ルートはハシゴやロープにすがっての急登の連続。
・ 最後の水場を過ぎたあと沢(小積谷)の方に真っ直ぐ踏み込まないように注意。
・ 上湧塚までが岩峰群を巡る登山ルートのメインで、時間がない場合や疲労した場合は無理をせず、りんどうの丘経由で下山するのが安全。
・ 全行程対面者: 3人、1グループ。
大崩山 山系 | 〃 | 大崩山登山口への道路 |
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大崩山登山口への道路途中の案山子 | 大崩山登山口への道路 | 祝子川ダム |
祝子川沿いの紅葉 | 祝子川沿いの紅葉 | 祝子川沿いからの乳房岩 |
祝子川沿いの紅葉 | 小積タギ | 袖ダギ |
紅葉 | 〃 | 〃 |
大崩山登山口 | マムシ草 | 最初の危険箇所登山口→小屋) |
〃 | 小積タギ | 祝子川沿いのコケ |
大崩山荘 分岐 三里河原湧塚分岐渡渉点、小積ダキの岩峰、湧塚の岩峰(右)が見える。 三里河原湧塚分岐のスリルのある橋 | ||
小積谷沿 | 小積谷→袖ダギ | ヒメシャラ 〜 スベスベの木肌 |
乳房岩、袖ダキ | 上湧塚 | |
大岩 | 上湧塚;垂直に近い岩の割れ目に食込んで登る。 生きた樹木の根本に生えるキノコ | |
輝いてるコケ | 大崩山 山頂 | 和久坊主尾根分岐 |
湧塚岩峰群〜上湧塚 | 湧塚岩峰群〜下湧塚 | 湧塚岩峰群〜袖ダギ |
小積タギより | 小積タギ | 象岩の直下のトラバース |
見返りの塔より | 岩のトンネル通過 | 不安定な大岩横を通過 |
米岩 | 祝子川徒渉点 → 山荘 | 中州から対岸へ徒渉 |