登山記録写真  

東北
(111)
111 白神岳 しらがみだけ 1,232m 2,008 平成20年10月2日(木) 単独

   111. 白神岳  

行程  2,008(平成20年)10月1日(水)〜4日(土) 往復路 : 飛行機  飛行機 : ≫≫≫、 レンタカー:⇒、 徒歩: →
@ 羽田 7:20  ≫≫≫ 8:35 青森 9:10 ⇒ 12:10 恐山 訪問 13:40 ⇒ 17:30  弘前 泊
A 弘前 5:00  ⇒ 千畳敷  ⇒ 8:20 白神岳登山口 → 8:35 二股分岐 → まて山 9:40 → 十二湖分岐 10:50 → 11:00 白神岳登山 11:20 → 二股分岐 13:00 → 13:30 白神岳登山口 13:45 ⇒ 北金ヶ沢大イチョウ ⇒  17:00 弘前 泊 
B 弘前 5:00  ⇒ 5:30 岩木山スキー場P 5:50  → 8:55 岩木山 山頂 9:15  → 11:00 岩木山百沢スキー場P 11:10  ⇒ 12:40 酸ヶ湯温泉P 12:50 →  八甲田大岳 山頂 15:20 → 16:45 酸ヶ湯温泉P 17:00 ⇒ 18:45 弘前 泊 
C 弘前 7:30  ⇒ 9:00 奥奥入瀬ブナ巨樹探索 10:30  ⇒  奥入瀬渓谷散策  ⇒  十和田湖湖畔散策  ⇒ 新郷村(大石神ピラミッド探検) ⇒ キリストの墓 訪問  ⇒ 三沢空港 19:20 ≫≫≫ 20:20 羽田

 【 白神岳 】
 ・ 標高=1,232m。 
 ・ 白神山地は秋田・青森県境の西側から青森県内に標高およそ1000m内外の山並みが幾重にも続く広い褶曲山地であり(一部藤里駒ヶ岳、田代岳という古い火山もある)、白神岳はその中では西の端の青森側に位置し日本海岸から直接尾根を立ち上げている。海岸線からの距離は約6kmの近さ。
 ・ 白神山地の最高点は、白神岳の北東約4kmにある向白神岳(1250m)であるが、登山道はない。白神岳に対して向白神岳は「女嶽」とも表記され、一対として捉えられていたという説もある。
 ・ 今や世界遺産として知られるようになった白神山地の盟主として登山道も全国からの登山者で賑わうようになった。
 ・ 山地の最高峰は登山道のない向白神岳 1,250m。 白神岳は次の標高の山。(白神岳直前の登山道中に1,235mの最高点がある)
 ・ 山頂からは、白神山地核心地域の雄大な景色を見る事が出来る。山頂にはトイレと避難小屋があるが、世界遺産登録以降登山客が増えオーバーユースが懸念される。

【白神山地】
 ・ 青森県と秋田県の県境に広がる130,000ヘクタールにおよぶ広大な山岳地帯。
 ・ このうち原生的自然環境が特に優れている約16,971ヘクタールが、平成5年12月、ユネスコによる世界遺産(自然の部)に登録されました。


 【 登山ルート 】
 @ 蟶(マテ)山コースが一般的。蟶山は白神岳山腹にある841mの山。 登山口のバス停及び駐車場から約4時間30分。
   *  駐車場→登山口→二股分岐→最後の水場→蟶山分岐→主稜線・大峰分岐→山頂 6.5km。 
 A 二股コース。途中で川を2度飛び石で渡ることになる。山頂までの道のりも急で、また川が増水時には非常に危険。
   * 駐車場→登山口→二股分岐→2度の渡河→急坂を直登→山頂 5.3km。
   2003年7月から整備されたコースだが、もともとはこのコースがメインのコースであった。 その後再び荒れてきている。
 B 十二湖コース このコースは時間がかかるため健脚な人向け。
   * 十二湖・青池→大崩→崩山→大峰岳→主稜線・大峰分岐→山頂。

 ※  白神山地の真の魅力は、白神岳山頂や登山道にあるのではなく、ブナの原生林に覆われた原生林や渓谷にある。本来の白神山地登山は、沢登り。
 【山名の由来】
  ・ 山に残る残雪の形が、山麓の人にとって耕作の時期や、魚の回遊時期を教えてくれる、神のような存在だった為、「白い神の山」と名付けられた。
  ・ 民間信仰オシラサマは、正式には白神様と言われ、その白神様を祀る山、白神岳と言われるようになった。

 【ブナ】
  ・ (山毛欅、?、椈)。  ブナ科ブナ属。 落葉広葉樹で、温帯性落葉広葉樹林の主要構成種。
  ・ 温帯落葉樹林帯を代表する高木。大きいものは高さ30m。
  ・ 日本北限のブナ林は、北海道、南限は鹿児島。 
  ・ ブナの天然林の大部分は、国立または国定公園の中にある。
  ・ 本州中部では、ほぼ標高1,000m以上1,500m以下の地域がブナ林となる。九州で900m以上となり、東北地方では100m以下に見られる。 
  ・ 主に海抜800m〜1500mの山地に群生。
  ・ 雌雄同株。5月頃開花、葉の展開と同時に開花する。雌花は直径1cmほどの総苞のなかに2個入っている。
  ・ 4〜5年の間隔の周期開花。
  ・ 雌性先熟なので、自家受粉で種子をつくることができない。 ブナ林で一斉開花により受粉。
  ・ 幹は割れ目がなく白みを帯びて、トリハダゴケなどの固着地衣の斑紋で覆われている。若い枝は黄褐色で長い皮目が目立つ。
  ・ 葉はひし形の卵形で短い柄をもち互生し、7〜11対の側脈があり、脈の端ごとに葉のふちが落ち込み、波状のする鈍い鋸歯となる。
  ・ 果実はその年の秋に熟し、3つの稜のある卵形で、長さは1.5cmくらい、背面にとげ状の突起をもって4つに裂ける殻(ドングリの皿)に2個ずつ包まれる。
  ・ 芽生えの子葉はジン臓形で大きく、ラン科のコアツモリソウを思わせる。
  ・ ブナ材は良材ではないが船材、家具、什器、合板、床板、パルプ、練炭用に適している。
  ・ 種子には油を含み、クリに似た味があって、野獣類の食料になるという。材を乾溜してとれた油はブナノキタールと呼ばれ薬用となる。
  ・ ブナの果実は多くの哺乳類の餌として重要。
  ・ ブナ属植物は北半球の温帯に分布し、ブナのほかイヌブナ(本州、四国、九州)、タケシマブナ(韓国欝陵島)、タイワンブナ(台湾)、水青岡(中国、ベトナム)、米心樹、光葉青岡(以上中国)、ヨーロッパブナ(ヨーロッパ)、アメリカブナ(北アメリカ東部・中部)、バルカンブナ(バルカン半島〜北イラン)の9種がある。
  ・ イヌブナはブナより低いところに生育し、本州の中部以北では太平洋側に限られている。
                                                                       (〜フリー事典等より)
【 コメント 】 
 ・ 弘前からは、地図上的には神山地を横断する白神ラインが近いが、三つの峠越えがあり、またくねくねと70km(うち40kmが未舗装)も続く悪路との情報で、津軽経由の海岸線を走る通称夕陽海岸で有名な国道101号線の方が安全で風光明媚で楽なようだったのでこちらを往復。
 ・ 途中、道路沿いにあった青森県深浦町の「みちのく温泉」旅館に「日本一の大水車」看板が目に止まり立ち寄る。
 ・ 平成6年5月に水輪の直径が22mもある「日本一の大水車」(青森ヒバ製)が、「みちのく温泉」の旅館を経営されている方が個人で建設された。 
 ・ 日本一の座はその後出来た埼玉寄居町の川の博物館の23m。 現在、日本二位の水車。
 ・ 鰺ヶ沢からは日本海沿岸を南下、千畳敷海岸と黄金崎で絶景を写真撮影、白神登山口駅横を通り、登山口入口の案内板に従って左折、狭い舗装道路の日野林道を快適に走り、終点の標高170mの登山口駐車場に到着。 白神岳登山ブームを証明するかのようにな広い駐車場、トイレ、ベンチも完備。
 ・ すでに3台自家用車が駐車中。
 ・ 登山口を約500m程進むと旧駐車場の広場で、すぐ先に入山者カウンター装置がある。
 ・ 最初のうちは緩やかなアップダウンが続き、杉に植林された貧相な景観が続く。その後ブナやナラ等の混合雑木林で覆われ、展望の全くない、白神山地の原生林を踏みしめながら進む。
 ・ 登山道周辺は他の百・二百名山と違って紅葉する樹木が非常に少ないようです。
 ・ 二股分岐に到着、二股コースは5年前の平成15に整備されましたが、その後再び荒れてきたとのことで、一休み後、安全な左のマテ山コースを進む。
 ・ ここからマテ山分岐まで、ジグザクのやや急登が時々続く。要所にはロープが張ってある。
 ・ ブナ街道とまで呼ばれる原生林の中を進む。ただ他の山のブナ林と違って大木がほとんど見当たらない。冬季の厳しい風雪の影響か?。
 ・ ぬかるみの所々に足場用に輪切木が埋められおり、やや滑りやすいので注意して進む。
 ・ 所々笹竹が生い茂っていますが歩行には邪魔にならない程度。森の中は、風倒木も多い。
 ・ 森林限界地帯を抜け、周辺はチシマササとダケカンバの低木で覆われた最後の急登を進む。
 ・ 途中から、山頂が見え、振り返ると日本海も見られるようになる。
 ・ 山頂直前に立派なトイレがあり、作業員10人位で屎尿の運び出し作業中でした。 
 ・ 早朝から登山口の駐車場を半分立ち入り禁止にし、回収したオレンジ色のドラム缶位の大きさの大型容器をヘリで十数回ピストンしていました。
 ・ トイレから50メートルほど先の白神岳山頂に到着。 
 ・ 山頂は十畳位のなにもない平らな場所。ヘリーポートとして使用中のようでしたが、ちょうど昼の休憩中であったので山頂に入れました。
 ・ 山頂から、北東方向の岩木山、八甲田連峰、南方向の男鹿半島や鳥海山、森吉山、秋田駒ケ岳、西方向の日本海の海岸線等の素晴らしい展望を満喫。
 ・ 360度の大パノラマで、世界遺産地域を展望。ブナ林の核心地域は東側に広がっている。

 ・ 登山道は良く整備され、また、要所には道案内や距離を示す標識も設置され、道に迷うことがありません。
 ・ 全コース特に危険箇所なし。
 ・ 登山道全般歩きやすい、山頂付近一部分のみササせり出し、朝露等で濡れてなければスパッツ等不要。 
 ・ 紅葉樹が少なく貧弱。
 ・ ブナの原生林に過大な期待をしないように、本州の山(丹沢山、黒姫山等)のブナ林のほうが巨木が多く圧巻。
 ・ 全行程対面者 : 3人。

 登山口先の新築の記帳所  登山道口
 ブナ林  〃
 登山道  キキョウ
 十二湖分岐  黄金崎方向
 ナナカマドの実  白神岳山頂
 白神岳山頂  白神岳山頂
 山頂避難小屋  ナナカマド
  黄金崎方向   ナラ
 ナナカマド
 ブナ  駐車場のヘリ
  白神岳  国道101号線沿い  コスモス
   白神岳  千畳敷
 黄金崎   〃
 〃  青森県深浦町、みちのく温泉の日本第二の直径23mの大水車
 北金ヶ沢の日本一のイチョウ(幹周 22m高さ約30m)  〃  根本付近の垂れ下った木根